2019.08.27
ヴィクトリアンジュエリー
《ヴィクトリアン》
アンティークの世界でしばしば耳にすることがあるでしょう。
漠然とした時代の表現ですので、「いつからいつまで?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
正確には、1837年のヴィクトリア女王即位から1901年の崩御までの64年間、またその期間の影響が強く残る1900年代初期の物のことを指します。
ヴィクトリア女王統治の時代は非常に長く、様々な物が作られました。
ファッションリーダーは女王という時代。
長い統治下において、ヴィクトリアンは前期、中期、後期と分けられることがあります。
前期は、若い女王が好むような自然をモチーフにしたもの。
星や植物、ハート等の可憐な雰囲気のジュエリーが多く見られます。
中期には、女王の権威を象徴するような重厚なもの。
後期には、1861年に最愛の夫、アルバート公の逝去という悲しい出来事があり、それ以降1901年に女王が亡くなるまで、喪に服すための黒いジュエリーの時代が続くことになります。
また、この間には宝石のカットやセット、金細工の工程において多くの発展的変化があり、現代ジュエリーの礎となりました。